おだやかピクセル

ゲーム(ウディタ)・ドット絵(EDGE)・ゲーム音楽(Studio One)など。愛あふれるレビューも。

【感想5】やすらぎのオーケストラ。カービィ25周年コンサート(4/16東京昼)

「星のカービィ25周年記念オーケストラコンサート」の感想 Part 5(プログラム10~12、アンコール、エンディング)です。

 

〈※ネタバレ注意〉

 

本記事は、前記事のつづきです。前記事(Part 4)はこちら。

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MCタイム6

 ここで唐突に、桜井さんがお一人で、三度目の登場。MCのお二人はいません。しゃべりながら、ステージの後方、より高い壇へと移動していきました。何をするんだろうと思っていると、

 

「こんなものを用意しました」

 

と桜井さん。

スクリーンには、プレゼンテーションのスライドが出現。

 

「初代『星のカービィ』開発秘話」

 

ここでまさかの、桜井さんによるプレゼンテーションがスタート。

とはいっても、今はオーケストラコンサートの途中なのですから、普通、プレゼン時間はちょっぴりだけだろうと思うじゃないですか。ところが、「お時間10分少々いただきます」とのこと。なななんと、そんなにがっつりとは!それを聴いたとき、もしかしたらとんでもない経験をできるのではないかという期待で、胸がいっぱいになりました。

 

桜井さんのプレゼンは、そんな期待をはるかに超えた素晴らしいものでした。もう、うれしすぎてどうしようという気持ちになりましたね。夢かと思いました。大本さんの生「ぽよ」とは、また異なるベクトルの、圧倒的なうれしさ。尊敬するゲームクリエイターがしっかり作り込んだプレゼンを、がっつり、生で聴けるだなんて、こんなことがあっていいのでしょうか。

 

桜井さんはプレゼンがたいへんお上手でした。案の定です。ゲームの企画ディレクションをする人というのは、当然、プレゼンも大切なお仕事のひとつ。お仕事でのゲーム企画プレゼンの伝わりやすさ・わかりやすさが、自ら企画したゲームの実現・完成に大きく関わってくるわけですからね。プレゼンに限らず、自分の考えやアイデアやイメージを、仕事仲間やお客さん等、誰かにわかりやすく伝えることは、円滑に物事を進めるために重要でしょうし。

 

またゲームの企画ディレクションをする人に求められる能力のひとつは、お客さん(=プレイヤー)の反応を敏感に感じとる能力だと思います。言い換えると、「ゲームにこんなシーンを作ったらプレイヤーはどんな反応をするだろうか、このシーンでプレイヤーはどんなことをしたくなるだろうか、どうしたらプレイヤーは笑ったり喜んだりするだろうか」といったことを、プレイヤー目線で考えられる能力ですね(特に、「笑わせる」というのは難しいことだと何かで聞いたことがある気がします)。

 

この能力は、音楽や映画といったジャンルより、ゲームというジャンルにおいて、特に重要視されているのではないかと思います。ゲームは、お客さん自ら主体となって能動的に操作体験するもの。ゲームで体験することは、映画や音楽よりもダイレクトに、生々しいものです。だからこそ、プレイヤーの上達具合をあらかじめ想定した難易度、ゲーム内で与える報酬、シーンの演出等々を、適切に調整していくことで、上質なプレイ体験をおもてなしするわけです(熊崎さんなどは、こういった能力に相当長けているように思いませんか?)。

 

大ヒットゲームを手掛ける桜井さんも、やはりそういった能力に長けていると今回改めて感じました。結構マニアックな内容のプレゼンだったにもかかわらず、説明がお上手で理解しやすかったですし、なにより、たくさん笑いが起きていましたから。ウケてましたね~。

 

それにしても、マニアックなプレゼンでした。カービィ音楽のオーケストラ演奏を聴きに行ったのに、まさか「16進数」やら「512kbit(キロビット)」やら「秒間20フレ」というワードを耳にすることになるとは、誰も思わなかったでしょう。

 

笑いあり、驚きありのプレゼン。カービィ開発に関する新しい事実や、個人的にはプレゼンの技術も含め、勉強になりました。

 

プレゼン内容を抜粋します。順不同。

 

 

  • ドットはほぼ自分で、ゲーム上に直に打ち込んでいた。カービィドット絵が先で、イラスト化はそのあとだった。

 

  • 19歳のときゲームを企画し、企画から一年ほどで完成させた。

 

  • ソフト容量は最終的に2Mbit(メガビット)となったが、元々は512kbit(キロビット)の予定で制作していた(「ごいちにキロビット」と呼称していたのが印象的でした。業界用語というやつでしょうね!)。512kbitというのは64KB(キロバイト)。桜井さん曰く、「このプレゼンで使われている、GIF以外のどの画像よりも、小さいサイズ」。任天堂ゲームで最大級のボリュームを誇る『スマブラ』の最新作とサイズを比べると、人間とゴマ粒くらいの差(その参照画像がまたおかしかったです)。

 

  • 小さな容量のゲームソフト内に、なるべく多くの要素を登場させるべく、詰め込むデータ量節約のための様々な工夫を凝らした。その例をたくさん紹介。各キャラクターの一部を、他のキャラにも使いまわしたり、16×8ドットの大きさのパーツを左右反転させてくっつけることで、16×16ドットのひとつのキャラに見せたりするなどした。

 

  • ↑の具体例。ワドルディの後方半分はワドルドゥの後方に併用。クラッコの目玉はクラッコジュニアの目玉に併用。マキシムトマトは、左右反転してくっつけることで、ドット絵のデータは半分で済む(だから「M」というデザイン)。ゴルドーも同様に、上下左右反転して利用できる。ゴルドーのアニメーションも、キャラそのものを左右反転させるだけで、チクチクとトゲを出して動いているように見える。

 

  • 容量は少ないながらも、ボスキャラはなるべく大きく見せたかった(初心者向けに、星型弾の吐きだし攻撃がなるべく当たりやすいようにしたかった)。そこで、縦長の黒い小さな半円のドット絵データを用意→上下反転→三つ置く→大木の背景の上に重ねれば、ウィスピーウッズのできあがり(ここが今回のプレゼンで一番ウケていたシーンだったように思います。プレゼン画面の流れが最高で。盛大な感動の拍手が起こりました)。

 

  • 細かいエピソード。スクリーンに、初代『カービィ』のワドルディワドルドゥドット絵が表示されて。「このキャラ、……ワドル……なんでしたっけ~?」と桜井さん。「左のキャラ名が分かる人、答えてみましょう、せーの!」→「「「ワドルディ~!」」」……なんて一幕が。

 

 

 

  • フィールド上の敵キャラの動きは、敵キャラの種類ごとに設定したのではなく、フィールド上の敵キャラ一体ごとに逐一設定するという、面倒くさい手法をとった。敵は地形判定していない(例:どんな地形でも対応できる挙動をあらかじめ設定したワドルディをたくさん配置したのではなく、ゲームに登場させるワドルディすべての挙動を、そのシチュエーション・地形に合うように個別に設定したということ。詳しくは、桜井さんの著書『桜井政博のゲームを作って思うこと』に収録)。そのメリットは、ゲーム動作が軽いこと。各キャラの挙動も、ツインファミコン上で設定。トラックボールで画面上の16進数を打ち込んでいた。

 

  • ワドルディワドルドゥの「ワドル」は、アヒルがよたよた歩く様子を表す言葉。コナーの名前の由来は三角コーンから。キャピィの名前の由来は帽子のキャップから。また、コナーは最初に描いた敵キャラかもしれないとのこと。

 

  • 初代『カービィ』の企画書には、「上下左右方向の画面外にとびだすと、ミスとなり残機が減る」や「蓄積ダメージによりふっとびやすくなる」という記述がある。すなわち、初代『カービィ』の企画段階で、のちの『スマブラ』の元となるアイデアが既に考えられていた(以前開催された「カービィミュージアム」イベントにおいて、該当の企画書が展示されていました。その企画書を見ていてふと、この事実に気づいたとき、本当に戦慄したことを覚えています)。桜井さんがなぜ、初代『カービィ』で考えていた仕様を、あとで『スマブラ』にいれたのかというと……「正直、忘れてた」そう。

 

  • カービィはもともと、不思議なものであふれた世界観。例えば、カービィのステージ背景でよく見るアレ(「U」を上下逆さまにしたようなやつ)は、何なのかよくわからない(桜井さん曰く、誰かが「ブルボン」と呼んでいたとのこと。「チョコリエーなんとか」に似ているからだそう)。他にも、ステージクリア後のダンスやバブリークラウズのステージデモなど、カービィが増殖する謎(曰く「マリオやリンクだったらこんなことしない。やったら怖いし」)、ワープスターカービィを運んでくれる理由やそれ自体の構造の謎、デデデ城のステージに現れる、カービィ型の敵の謎(曰く「ここまでくると、もう理屈なんて関係なし。『考えるな、感じろ』みたいな世界」)、カービィが巨大化して、デデデ城ごと上空へ運ぶという大胆なオチの謎など。

 

  • 最後にアンコールということでおまけ話。『スーパーデラックス』のキャラを、スーパーファミコン開発環境が整うまでの間、なんと先ほどから紹介しているツインファミコンの機材で作って動かしていた(これは完全に今回本邦初公開の情報。当時作ったというカービィの動作を、スクリーン上で実際に再生していたんですが、これが製品版とほぼ同じ挙動で。衝撃、唖然、感動でした)。

 

詳しくは、「週刊ファミ通2017年5月11・18日合併号(狙いすましたような発売日:2017年4月27日)」、または、ファミ通.comによる再編集版を、ぜひご覧ください。公演当日のプレゼン資料と共に紹介されています。個人的に、この資料は永久保存版だと思います。後に桜井さんの著書にも掲載されるでしょうね。

 

最後に。桜井さんが次の演奏曲紹介をしたのですが、桜井さんの口から『トリプルデラックス』というワードを聞けたのが少しうれしかったことを付け加えておきます。

 

次いきます。

 

(正直、これ以降は記憶が薄れていますので、ご了承ください)

10 星のカービィ トリプルデラックスメドレー

「浮遊大陸の花畑」。好き。1-1で流れる楽曲です。初めて聴いたとき、カービィらしさ満点でうれしかった覚えが。元気になれますよね。

 

つづいて、一気にクライマックスな雰囲気、終盤のステージ曲「月影の帝都セクトラトア」。緊張感ある編曲でした。

 

「あやつりの魔術師タランザ」。スクリーンには該当のムービーが流れ、テンションが上がります。この楽曲は、デデデ大王のテーマのアレンジフレーズが印象的です。そのフレーズを、今回はチェロがソロで演奏していました(そのはず)。チェロのソロ演奏により、洗練されたようなクールな印象を受けました。かっこいい編曲でした。

 

そして、「狂花水月」のイントロが。前の曲からの流れが見事でしたね。屈指の人気曲がやはりきました。途中のドラムパーカッションのみのパート、そこからの盛り上がりが好みです。
今回のオーケストラアレンジのイントロは、ハープと鉄琴。素敵なチョイスだと感じました。しずかな始まりにぞくぞく。美しく儚げな旋律を、しんみり堪能しました。

MCタイム7

MCのお二人が登場。お二人は、先ほどの桜井さんのプレゼンについて言及していました。古川さんが、「ヘッドセットマイクで喋ったほうがよかったのでは?『なんとかジョブズ』の発表会的な感じで」と言っていたのが印象的。

 

つづいて、熊崎さんが登場。三日前に配信されたばかりの最新作『カービィハンターズZ』の紹介をしていました。ゲーム内で入力するとアイテムがもらえる「あいことば」も発表。

 

この「あいことば」は、会場限定とせず、SNSで広めてもよいとのことでした。このへん、すっかり感心してしまいました。そのほうが、ゲーム認知度アップなどのメリットが多いですものね(コンサートで公開された「あいことば」には有効期限があり、すでに使用不可となっています)。

11 星のカービィ ロボボプラネットメドレー

「桃球発進!ロボボアーマー」。『ロボボプラネット』で新登場したメカ相棒「ロボボアーマー」に、カービィが搭乗しているときの曲。燃えるメロディですよね。ゆったりと、熱い編曲でした。


次は何かなと思っていたら、人気曲「VS. スタードリーム」のフレーズが、静かに聴こえてきました。イントロの雰囲気が原曲と異なっていたため、すぐに気づかなかったです。

 

個人的に、「VS. スタードリーム」は、『ロボボプラネット』で一番好きな曲です。ラスボス「星の夢」との宇宙空間での戦い。熱くてかっこいいイントロのメロディとムービーの動きとがピッタリ合っていたところに、やられました(熊崎さんのコダワリでしょうか?←参照:【感想2】やすらぎのオーケストラ。カービィ25周年コンサート(4/16東京昼) - おだやかピクセルの、項目「MCタイム2」)。


スクリーンにはラスボス「星の夢」の第一形態との戦闘シーンが流れていました。自機についてのネタバレがありましたが、これは致し方ないことでしょうね(「星の夢」第三形態の曲が演奏されなかったのは、未プレイの方への配慮という点で、良いチョイスだったと思います。あの曲も熱くて好きではありますが、○○○がスクリーンに映るのはちょっとね。未プレイの方は、ぜひ実機プレイでご確認を)。


「ココロプラネット」。エンディングムービーの曲。スクリーンにはゲーム内の該当ムービーが流れていました。あのシーンは毎回不思議と涙腺が緩みます。今回の演奏でもしっかり緩みましたね。ああいう演出に弱いです。しっとりとメドレーが締めくくられました。

ミニドラマ

演奏が終わり拍手の音。拍手がやみ、訪れる静寂。と、突然。

 

「美しい音楽が聴こえる……」

 

と凛々しい女性の声がスピーカーで会場に響きます。

 

そしてスクリーンに映しだされたのは、『トリプルデラックス』に登場した悪の女王、クィン・セクトニアの画!

 

ゲーム内でクィン・セクトニアの声をあてているのは、この日会場にいらっしゃっている大本眞基子さんなわけですから、これはつまり、大本さんご本人がクィン・セクトニア役として喋っているに違いないと分かるわけです。

 

思い出してほしいのは、セクトニアはゲーム内ではかけ声くらいしか発しないということ。つまり、このようにセリフを聞けるというのは、とてつもなく貴重な機会なわけです。

 

また、あとで判明することですが、このセリフは事前収録ではなく生で声をあてていることも、この時点でなんとなく分かりました。

 

セクトニアの生アフレコだ」と感動して客席で動けませんでした。会場中が、息をのんでフリーズしていたことを覚えています。セクトニアが登場するということは、当然、あのキャラの登場にも期待してしまいますよね。

 

迫力満点のセクトニア様。とわなる眠りから目覚めた悪の女王は、手始めにこの会場を支配しようと企みます(そういう展開だったはず)。

 

セクトニアの

 

「全てをささげるがよい!」

 

の有名なセリフの後、

 

「ちょっとお待ちくださいませ~」

 

みたいな、ここで、突然かわいらしい声が。まさか。スクリーンに映しだされたのは、『ロボボプラネット』に登場したハルトマンワークスカンパニーの社長秘書、スージーの画!

 

ゲーム内でスージーの声をあてているのは、この日会場にいらっしゃっている大本眞基子さんなわけですから、これはつまり、大本さんご本人がスージー役として喋っているに違いないと分かるわけです(二回目)。

 

思い出してほしいのは、スージーはゲーム内ではかけ声くらいしか発しないということ(二回目)。つまり、このようにセリフを聞けるというのは、とてつもなく貴重な機会なわけです(二回目)。会場中が、息をのんでフリーズしていたことを覚えています(二回目)。


……さて、このあと一分ほどでしょうか、セクトニアとスージーのミニドラマが披露されます。

 

スージーが観客を「ゲンジュウミン」と称するなど、ネタが細かかったです(今回のミニドラマのセリフを考えたのも、きっと熊崎さんでしょうね)。

 

たしか、スクリーンの画面左にスージー、右にセクトニアの画が表示されていました。大本さん生アフレコによる、二体のキャラクターの演じ分け。会場中が、息をのんでフリーズしていたことを覚えています(三回目)。

 

スージーはセクトニアをうまく言いくるめて(できる美人秘書!さすが)、代わって自らが会場を支配下におさめようとします。

 

ここで大本さんがステージ左手から、スージーのセリフを喋りながら登場(ここで、やはり生アフレコと判明します)。


「駆除されてくださいませ!」

 

という有名なセリフの後、あの曲のイントロが演奏されます。

「銀河に名立たるハルトマン」

「銀河に名立たるハルトマン」は、『ロボボプラネット』のゲーム内ムービーで、スージーが幾度となく歌う、ハルトマンワークスカンパニーの社歌。「ゲーム内ムービーで歌う」といっても、歌詞が表示されてメロディラインのサウンドが流れるというもの。しかし今回はなんと、大本さんがスージーの声で、「お~お~偉大なハ~ルト~マ~ン~」と歌い始めたのです。この会場で本当に、スージーご本人が歌ったのです。

 

個人的に、大本さんがコンサートゲストに決まった頃から、「スージーの生歌を聴けるのではないか」と実はちょっぴり期待していました。でも、まさか実現するとは。会場中が、息をのんでフリーズしてい(以下略)。

 

一番の歌詞を歌い終えると、ゲームのスージーと同じように深い礼をして、ステージ右手へと去っていく大本さん。大本さんによる大盤振る舞い。貴重なものを見ることができ、感激でした。

MCタイム8

MCのお二人が登場。「次がプログラム最後の曲です」と曲紹介。

そう言われて、「あっという間だったなぁ」と感じましたね。少しさみしい気持ちになりました。

12 星のカービィ Wiiメドレー

「ぼうけんのはじまり」。1-1の曲。冒頭のティンパニの再現(「ぼよーん↑」みたいな音)がうれしかったです。スクリーンには、デデデメタナイトワドルディのわちゃわちゃとした楽しい四人プレイの映像が。元々オーケストラ風の曲なので、再現性も高かったのではないでしょうか。


「スカイタワー」。近年の人気曲。原曲とはまたちがった、ゆったりとした編曲でした。スクリーン映像を見ていると、あの夕陽のステージと曲との親和性の高さを改めて思い出しました。


「デンジャラスディナー」。火山ステージのステージセレクト曲。テンションを高める曲ですね。


「CROWNED」。イントロで、ワクワク。これも人気曲ですね。ですが演奏難易度も高くて。今回、金管楽器はちょっと失敗しちゃっていましたね。パンフレットによると、今回の演奏ではアンビルというパーカッションが使われていたようです。H鋼というものをカナヅチで叩いたのだそうで、初めて聴きました。これも元がオーケストラ風の曲ですから、再現性が高かったように思います。悲しくて熱くて、オーケストラに映えます。


メドレーの最後は「Return to Dreamland」。さっぱりと爽やかなアレンジで、エンディングを迎えました。

アンコール

プログラム最後の曲を演奏後、鳴りやまない拍手。MCのお二人が再び登壇し、アンコールが始まります。

 

楪さんの合図で、ホール入場時に配られた「演目中にアナウンスがあるまで開封せずにしばらくお持ちください」と記された袋を開封します。

 

袋の中には、一本のケミカルライトが入っていました。今回のコンサートのロゴプリント付。桃色・紫色・青色の三色のうち、ランダムで一色が入っていました(自分のは紫でした)。

 

私は、観客全員がケミカルライトを持っているようなコンサートに参加した経験がないので、この三色ライトの景色は思いのほか壮観でした。古川さんが「夢の泉のような色の光景」みたいなことをたしか言っていたような気がします。まさに、そのような光景でした。

 

アンコール曲の曲名を、古川さんが発表。

 

♪あしたはあしたのかぜがふく

 

ワルツのような演奏で始まった、初代『カービィ』のエンディング曲。選曲ピッタリ。宮廷で優雅に踊り出してしまいそうな感じ。

 

指揮の竹本さんが、ところどころで観客側を向いて、ケミカルライトを振るタイミングをそれとなくレクチャー。ケミカルライトをオーケストラに合わせて振っていると、なんだか自らが指揮をしているかのような感覚に。おもしろい経験でした。


途中で曲調が、勇ましいファンファーレ風に変化。今回のオーケストラの冒頭もファンファーレ風だったので、開幕も閉幕もファンファーレ風でつながりました。あっ、もしかしたら、コンサートの閉幕部分と開幕部分とをゲーム音楽らしくループ仕様にしても、わりと滑らかに繋がるように編曲したのかもしれませんね。

フィナーレ

ついに、今度こそ、フィナーレ。出演者がステージ上に並びます。なんと、カービィも再び登場しました(「会場の皆でカービィを呼んでみましょう!せーのっ!」→「カービィぃぃぃ!」みたいな流れでした)。

 

大きな拍手の中でのカーテンコール。感動と興奮のオーケストラコンサートの幕が閉じられました。

 

 

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次回の記事でこの連載は最後です。次回には、全体的なまとめの感想などを掲載します。

(……Part 6へ続きます>>>)

 

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